2019年11月29日(金)リタイヤ生活895日目

今日は朝から晴天。

寒かったが秋晴れで雲もほとんどなく気持ちのいい1日だった。

 

午後から久々に家内といっしょに散歩にでた。

途中のマンション街を抜け、公園を抜けると、

木々が色づいてとてもきれいだった。

テレビでは、京都が紅葉でかなり混んでおり、

公共交通機関等、住民の生活にも影響がでておりとのことだ。

しかし、わざわざ京都まで行かなくても、

この周辺で紅葉は充分に満喫できる。

 

今日は、昨日に続いてイザベラバードの日本奥地紀行を読み続けた。

本当は、他にもやりたいことがあったが、

ネットで図書館の状況を見た時に、

既に予約している本が7冊あり、そのうちの3冊は直ぐにでも貸し出されそうなこと、

そして今借りている本も、次に借りたい人の予約が入っていることが分かった。

であれば、急いで読み終えるしかない。

でもこの書籍は、500ページ以上にわたって、図や写真はほとんどなく、

文字がびっちりかかれているので、速読が得意な私でも、

今日1日では半分強しか読み進めることができなかった。

 

そこに書かれていたことは、大変興味深かった。

イザベラバードは1878年明治11年)に日本を訪れて、2200km余りに渡って

日本各地を踏破した記録であり、当時の各地の生活の模様が分かってきた。

まだ半分しか読破できていないが、イザベラバードから見た当時の日本は、

西洋化された現代の日本人から見る当時の日本とほぼ同じ感覚だと思う。

 

まず印象的だったのは、横浜、東京からいったん地方部に進むと、

田園風景や山々などが大変美しい、との表現の一方で、

人々は背が低く、貧相で、汚く、来ている物も、真夏だったので、

場所によっては、男性はふんどし一つ、女性も腰巻き一つで上半身は裸だったとのこと。

温泉も混浴で、戸がなく、丸見えだったらしい。

 

宿場も、汚く、暗く、ノミやダニや蚊が多く、しかも他の宿泊客でうるさかったとのこと。

地方の多くの人々は外国人を見たことがなく、通訳の若い男性をつれた外人女性の一人旅ということで、

どこへ行っても人だかりが大変だったとのこと。

しかも、宿場は、各部屋が障子で仕切られているだけでプライバシーはほとんどなかった、とのこと。

食事に関しても、いろいろと不満を書いている。

道路などのインフラも未整備だったようだ。

 

ただ、人々が非常に親切だったのと、宿の主人や馬子等が与えられた仕事をきちんと行い、

大変な労力に対して追加のチップを払おうとしても、いっさい受け取らなかった等、

勤勉で、倫理観・責任感に関しては、今に通じるものがあるようだ。

また、人々が非常に穏やかで統制がとれている、といった話も書かれていた。

 

イザベルバードが旅行をしてから150年近く経っており、

現代の日本から考えると、書かれている日本は、どこの未開国かと思う程ヒドい状況だが、

発展の基盤として、道徳観・倫理観などは一貫していそうで少し安心することができた。

明日も少し時間があるので、この本を読み終えて、図書館で次の本、

できればイザベルバードの朝鮮紀行を読みたいものだ。