2020年4月20日(月)リタイヤ生活989日目

今日は、朝から肌寒い雨の一日だった。

先日の雨と違うのは、今日はあまり風はなかったようだ。

いずれにせよ、肌寒いのと、外出自粛もあり、

人はほとんど歩いていなかったものの、出歩く気分にもなれなかった。

 

今日も、暇な1日だったので、家内とWiiで遊んだり、

新型コロナウィルス関連の論文を拾い読みしていた。

 

最初に、新型コロナウィルスの進化系統図の解説論文を読んだ。

昨年12月中旬に武漢(華南海鮮卸売市場)で確認されたコロナウィルスが、

どのように変化して行ったのかを、2月12日までに世界中で蓄積された

ウィルスのゲノム情報の変化で解析したもので、英字論文というだけでなく、

私が全くの素人と言うことでなかなか理解に苦労するところもあったが、

何とか読み解くことができた。

 

それによると、最も起源と考えられるH1ではなく、

そこから派生したと考えられるH3が武漢の市場で検出されているので、

ほかで進化したものが武漢の市場に持ち込まれたこと、

武漢では12月中旬より前に、例えば11月中下旬ころには感染が始まっていた、

そして春節頃に大幅に拡大したこと、等が推測されていた。

 

これは2月12日までのゲノムデータベースに基づくものなので、

今の日本の感染第二波より前の分析になる。

論文では、このウィルスの変化の要因として、航空機が上空を飛行する際の低レベル放射線が推測されていた。

私の素人考えなのだが、中国から欧州や米国に航空機で移動する際に変異したのであれば、

欧州や米国から日本への第二波では、更に戻りの放射線を浴びているので、

ウィルスが更に変異していたのかもしれない。

あるいは、頻繁に航空機内の低レベル放射線に頻繁に晒されている人、

例えば、頻繁に移動するビジネスマン、客室乗務員やパイロット等の中に感染者がおり、

往復長時間の放射線に晒されて変異したのかもしれない。

この辺は、全くの素人考えなのだが、誰に言うのでもなく

自分で勝手に想像しているだけなので絶好の暇つぶしになる。

 

他にもPCR検査の信頼性に関して、更に複数の論文で調べてみた。

体のどの部分から検体採取するかや採取する患者の感染のタイミング・状態等によっても

偽陰性になる可能性はそこそこあり、PCR検査を受けて陰性だから大丈夫、ということではなさそうだ。

少なくとも、何かの症状があれば、PCR検査で陰性になっても、

完全に症状が収まる、あるいは収まってから1-2週間は自宅で大人しくしているべきのようだ。

 

昨夜、プリンセスクルーズの真実、というようなテレビ番組をやっていた。

幾つかの新事実、という表現があったが、その番組を見た後でも、いくつも疑問が残った。

番組でも言われていた感染症の学会の医師等が途中で撤退してしまった理由、

なぜ船外ではなく船内に対策の拠点を置いたのか、

スタッフやコックの感染をどこまで疑っていたのか、等等。

また、このような事態の時に、政治家が厚労省の役人(医務官?)のアドバイスだけで対処策を判断する、

というやり方や、船内にきちんとした専門家がいない状況、等

非常に気になった。

 

また、この番組では触れられていなかったが、以前何かで読んだところでは、

対策班の人間も、船内のレストランで食事を振る舞われており、

乗船スタッフが給仕をしていたとの話もあった。

神戸大学の岩田教授の言うとおり素人集団での精一杯がんばった対処だったように思う。

一番残念だったのが、乗客は、最後に体温を測定しただけで横浜駅で解散し、

公共交通機関で帰宅したとの事で、その前にPCR検査で陰性だったのかもしれないが、

食事の配給の際にスタッフが感染させた恐れもあり、

PCR検査の精度から見ても、これは妥当な判断だったとは思えない。

 

次につなげるためにも、きちんとした第三者の専門家が検証して報告書を作成して欲しいと思う。

以前、安全関係で、世界の航空機事故の報告書を幾つか読んだこともある。

その報告書では、直接的な事故原因だけではなく、直接関係しない管制塔や空港の緊急対応等も含めて

かなり厳密に評価した報告書が作成されており、対策も明確になって、

ほとんどの場合、それがきちんと公開されていた。

 

今回の感染で、多分クルーズ業界は大打撃を被っているが、

きちんとした事故分析と対処策等が明確にならないと、

二度と乗船しようとする人は少なくなると思う。

このままうやむやにするのではなく、きちんとした報告書と今後の対処策を知りたいと思う。