2020年8月18日(水)リタイヤ生活1068日目

今日も朝から暑い。
エアコンをかけていても夜中に目が覚めて
何回か水分を補給した。
ついでに、東京マラソン

 

YouTubeで、コロナ感染対策としてロックダウン等をしなかった
スウェーデンの報告が動画で出ていた。
報告しているのは、スウェーデンに在住している日本人の会社員で
現地の日本人医師のインタビューが入っていた。
その中で、幾つか面白く、意外な点があった。

 

まず、スウェーデンのコロナ対策は成功したのか失敗したのかとの観点で、
最近、日本国内ではマスコミで失敗したとの論調が主だが、
現地では、そうとは言い切れない感じだった。

 

スウェーデンでは、経済と感染対策はきちんと分業されており、
前者は政治家、後者は専門家ということで、
感染対策の発表などに政治家が出てくることはない、とのことだった。
確かに、経済政策と感染対策はそう反する部分もあるし、
感染対策に政治家が絡むと、選挙対策のような人気取りの部分も出てくる。
日本の場合、何かというと国や地方自治体の政治家が出てきて、
感染対策で政治家の人気投票のような様相になってしまう。
これは、日本と台湾の差としても見えたが、
日本の場合、パソコンも自分で使えないIT大臣、
台湾はIT技術の天才、ということで、これは大きな問題だと思う。
当選回数や論功行賞で決まる大臣ポストは明らかにおかしいと思う。

 

そしてスウェーデンの感染対策の専門家は、
ロックダウンは感染対策の有効な手段ではない、
との持論を過去から主張して、他国の専門家の指示も得ていたらしい。
そこで緩い規制のみを行ったとのこと。
現状は、死者数は他国に比べて多く、それが失敗と言われている一因だが、
死者数のカウント方法で、PCR検査陰性でもCT等の所見でコロナと思われるものは
コロナの死者にカウントしているためもあるらしい。
つまりコロナの死者数の国際比較も、各国でのカウント方法を考慮しないと
単純比較は出来ない。
イタリアでも、当初の死者数が、カウント方法を見直した結果、
死者数が4割ほど増えたらしい。

 

死者数の多かったもう一つの理由は、高齢者施設でのクラスターが
多発したことによる。
高齢者施設では、パートタイマーが3割ほどいて、多くは移民らしい。
パートタイマーは、正規雇用と違って、休むと給料が保証されないため、
体調が悪くても無理して働くことが多いらしい。
しかも、移民は大家族で小さな家に住んでいることが多く、
家庭内でも感染しやすい、とのこと。
インタビューされていた日本人医師の話では、
スウェーデンでは当初から、高齢者を守る、と言っていたが、
結果的に守れなかった、と批判的な話をしていた。

 

スウェーデンでは、医師も含めてほとんどマスクをしないというのも意外だった。
ソーシャルディスタンスをきちんととれば、マスクは不要とのこと。
日本でも専門家は、マスクに感染しない効果はないが、
感染させない効果はある、と言っているが、
この猛暑の中で、ソーシャルディスタンスが取れるのに
マスクをつけて歩いている人が多い。
そして、その大半の人は、人に感染させない、というより、
感染しない効果を期待して、
コロナを拾ってこないようにとマスクをつけていると思う。
この辺は、日本人の合理的ではない部分だと思う。

 

スウェーデンでは、集団免疫を目指している、と報告されていたが、
現地の話では、それは目指していなかったとのこと。
しかし、結果的に40%の人に免疫が出来て、集団免疫が達成されているらしい。
検査の結果、免疫は20%の人にあり、更にT細胞免疫の結果では
更に多くの人に免疫があると得られたらしい。
まだ日本では、通常の免疫検査の結果しか公表されておらず、
T細胞免疫の話は一部の専門家が言っているだけで、
メディアにはあまり取り上げられてはいない。
この辺は、ファクターXとも関わるかもしれないので、
日本でも明確にしてほしいものだ。


現状でも若い人の陽性者は検出されているが、重症化の恐れは少なく
余り問題にはしていないようだった。
これ以外に、感染に関して毎日、専門家の発表と質疑応答がされる事と、
すべてのデータが公表されていること、
当局内のメール等も請求で開示されるなど、透明性が高いこと。
日本でのマイナンバーカードのようなものが普及しており、
健康保健証は不要で、薬局に処方箋を持って行く必要もないこと、等など
いろいろと学ぶことが多かった。

 

今回のコロナ騒ぎで、日本の遅れているところがいくつも明らかになったと思う。
政治家ではなく専門家に任せるべき所は任せ、政治的な人気取りは排除する、
FAXと紙の遅れたシステムを、きちんとしたIT技術に刷新する、
全てのデータの開示と質疑応答の徹底など、情報の透明性担保をする、
等といった、先進国にふさわしい信頼できる社会システムを再構築する必要がある。