朝のうちは秋めいた気温だったが、日が昇るにつれて上昇し少し暑くなった。
田舎に住む母親が、既に94歳になるのだが、痴呆症を発症しており、施設に入っている。
でも、食欲もあり、健康状態はよかった。
ところが最近になって、ものが飲み込めなくなって点滴飲み、しかも微熱がある、
ということで、心配になって、急遽、家内と帰省することになった。
高速道路を通って、車で約3時間半程度、それほど遠くはない。
母親の住む高齢者施設への訪問時刻を午後1時半位と見て、
家内の体力も考えて、途中、休み休み行くと考えて、
朝9時前に家を出た。
インターに向かう道路は、普段よりも少し混んでいた。
そういえば、確かに今日はごとう日だ。
ガソリンが少し減っていたので、インター近くのガソリンスタンドへ。
店頭に値段が書かれていなかったし、セルフではなく店員の対応がよすぎたので、
少し悪い予感がしたが、やはりガソリンはリッター139円もした。
でも、給油は20リットルなので、安いところに比べても300~400円程度の差だ。
高速道路にのると、期待通り道は空いていた。
車はスムーズに進み、談合坂で追加のおみやげを買って、
途中のサービスエリアで軽い昼食をとって1時過ぎに田舎へ到着。
田舎に住む兄も一緒に施設に行くとのことで、1時半に待ち合わせた。
母親の住む高齢者施設は、田舎の方だが、なかなか広くて、
身体の藤生な多くの高齢者が入っている。
私がこの施設を気に入っているのは、介護する人たちが本当に親切で心配りができている点だ。
どのくらい気に入っているのかというと、私自身が将来、体が不自由になったときに
是非ここに入りたいと思うくらいだ。
施設に入って、2階の母親の部屋に行くまで、会う人がすべて気持ちよく挨拶をしてくれる。
部屋に入ると、母親は丁度昼寝をしていた。
兄と、私と家内の3人で入って声をかけると、目をさまして驚いたような表情をした。
兄と兄嫁は、毎日交代でここに来てくれているようだが、
私や家内は1年間に数回しか訪問できていないので、
最初は息子であるということが識別できなかったようだ。
名前を名乗って話しかけていると、わかったのかどうかはわからないが、
ニッコリと微笑んでくれた。家内にも同様だった。
少し前までは微熱があってあまり調子が良くなかったようだが、
今日は、熱もとれて、調子がよいようだった。
来る前は、点滴だけで生き延びている、と言う話を聞いていたので、
どの程度やつれてしまったのか、と心配していたが、
顔色が比較邸良いのと、時たま見せる笑顔で、こちらが救われた気分になった。
いろいろと声をかけたり、リハビリ用にかけている童謡を一緒に歌ったりしているうちに
1時間くらいすぎてしまった。
その間、母親は、我々3人の顔を順番にみたり、たまに笑顔を見せたり、
声にはならなかったが、少ししゃべろうとしたり、とそれなりの反応をしてもらえた。
施設から出て、兄は会社へ、私と家内は数年前に100歳で亡くなった父親の墓参りに行った。
夜は、兄の家で料理を食べながら、いろいろと話をすることができた。
兄と私は、趣味や性格は全く違うが、気があうのか、
小さな頃から思い出せる限りでは1度も喧嘩をしたことがない。
今回も、それぞれのことを話していると、瞬く間に2時間経ってしまった。
年をとってくると、健康関係の話が多くなる。
兄も、幾つか痛いところがあったり、突然、倒れたりと、健康不安があるようだが、
何とか、父や母のような長寿でいて欲しいと思う。
久々に母や兄夫妻と会えて、くつろげた1日だった。