2021年10月15日(金)リタイヤ生活1351日目

今日も朝から天気が良く、気持ちの良い秋晴れだった。

午前中は少し調べ物をしていたが、
昼食を早めに摂ってから歯科に行った。
歯科に行くのは数年ぶりだが、
奥歯の歯茎が腫れて来たので、ネットで検索して、
近くの良さそうな歯科を見つけ予約してあった。

 

初めて行く歯科は、入口と待合室は狭く、
コロナ対策もあるので、4人座ると満員になりそうだった。
時間通りに行って、受付で初診の書類を書いて、
数分待っていたら、直ぐに名前が呼ばれた。
この歯科は、入口は狭いのに、歯科医師は5人いるとのこと。
診察室に入ると、治療用の席がいくつか置かれており、
一番手前の席に案内された。


担当する医師は、たぶん30-40代で、
非常に丁寧に診察して、治療方針などを詳しく説明してくれた。
そういえば、ネットのレビューに、
この歯科医院は丁寧に説明して暮れる、と高評価が書かれていたが、
その通りだった。
しかも、当然、歯のかぶせ物を外して治療するのかと思っていたが、
X線の診断ではそこまで必要ないとのことで、
中に抗生薬を注入してしばらく様子を見るとのことで、
短時間であっさりと終わった。
次の診療は1ヶ月後とのことだった。

 

今までかかった歯科医は、直ぐに削るとか被せるとかばかりで、
説明も不十分で、下手をすると口を開けて診断されている最中に、
そのまま歯を削られたり、かぶせ物を外されたり、
相談や拒否する間もなかった。
その点、今回の歯科医院は、説明も丁寧で、
できるだけ歯を削らず温存する方針をとってくれるので、
安心して治療が受けられた。
何軒もの歯科医に治療を受けてきたが、ここが一番良かったと思う。

 

午後3じからはピックルボールへ。
今日は2コートで参加者9人だったので、試合中休めるのは1人だけ。
それでも季節が良くなって動きやすかったので、
あまり疲れも感じずに、楽しむことが出来た。
ただ、相変わらず凡ミスが出やすくなっており、
もっと気を引き締めてやらないとだめだ。

 

帰宅してからは、最近購入した電子書籍を読んでいた。
それは「サイレント・ブレス 看取りのカルテ」という小説で、
もともと700円台だったものが、SONY Reader Storeで299円という
超割引価格で売られていた本だが、購入したのは単に値段だけではなく、
書評に「死に関する認識が変わった」との感想があったからだ。

読み終えてみて、私も本当に死に対する認識が大きく変わった。
この小説の主人公は、37歳の女性医師 水戸倫子。
大学病院から、期せずして「むさし訪問クリニック」という
在宅で最後を迎える患者のための訪問診療クリニックに務めることになって、
死を待つばかりの患者と向き合うようになる。
医師の目的は患者を直す・生かすこととの考えから抜けられず、
最初のうちは無力感を感じるが、
そのうち自分に必要とされているものが、
死期を迎えている患者を無理に生かすことではなく、
安らかに終わりを迎えさせてあげることだと気づく。
幾つかの患者の話を通して、その理解が私にも伝わってきた。

死期の近づいた家族に対して、もうわずかの延命治療をして、
その家族を更に苦しめることよりも、
当人の望む形で安らかに終わりを迎えさせてあげること。
このわずか300円程度の小説を読んで、
そんな「覚悟」をすることができたように思う。
そして、そろそろ自分のエンディングノートを作らなければ、
と思うようになった。