今朝、空は雲がかかっていても少し明るかったが、
地面は濡れていて、梅雨時らしいはっきりしない天気だった。
毎週日曜日に、在日外国人の人たちに日本語を教えるボランティア団体で活動している。
中では学習者と支援者が1対1で学習することになっており、
私は中国のご婦人を対応している。
既に1年以上教えているのだが、昨日は少し面白いやりとりがあった。
最近は都内でも中国からの観光客が増えてきた。
その態度や仕草で中国人だと分かる場合が多い。
先日も、国内旅行で行った先のホテルで、朝食ビュッフェに行ったときに
中国人観光客が多くいて、料理を取るために整然と並んでいても、
まったく悪びれずに列に割り込んだり、割り込んだにも関わらず
仲間のために1つの料理を取り続けて、列の後の人を延々と待たせたりと、
日本人には理解できない行動が目立った。
いままでも、どこが違うのかと疑問を思っていたが、
今回の2つの事で、その一端が少し見えたような気がした。
私の教えている学習者の人が、満員電車の中で、
後ろ掛けのバックから財布をすられたらしい。
日本でこのような事があったのは大変残念だが、
それはさておき、何日か後には現金は抜かれて、
ほかのカードなどは手つかずの財布が交番に届いたとのことだった。
それはさておき、気になったのは、その学習者の人が、
今後はすられないように、バッグを前掛けにしようと思うが、
電車の中で多くの日本人が、リュック等を前掛けにしているのを見るので、
皆、すられないように注意しているんだ、との言ったことだった。
私は、日本人がリュック等を前掛けにしている理由は、
防犯よりも、満員電車で後ろの人に迷惑をかけないためだ、
日本人は、他人に迷惑をかけない、という意識が強い、
との説明をしたのだが、他人に迷惑をかけない、という考え方がぴんとこない感じだった。
これが一般的な中国人の傾向かどうかはよくわからないが、
学習者との間で価値観の違いを感じた1番目。
2番目は、学習者の持ち込んだ日中の語学学習書に書かれていた内容。
その中には、日本人の夫と結婚した中国人と日本人の友人の話が書かれていた。
中国人の友達から、ちょっと犬を預かって、と言われて承知したら、
預かるのが2-3日だと思っていたら、1ヶ月以上になってしまい、
しかも犬だけつれてきて、ドックフード等は全く持ってきてくれなかった、との話だった。
これに対して、中国人の反応は、友達に頼まれた場合には、とことん応ずるのが当然だ、
というものだった。
日本人の場合には、たとえ仲のいい友達でも、相手に迷惑にならないかを気にして、
できるだけ負担のかからないように頼むことが多い。
このことを学習者に説明しても、ピンとこないようだった。
日本では「親しき仲にも礼儀あり」と言うだと説明した。
1番目の話は、他人に迷惑をかけないという点で社会的にも日本流の方が良い感じがするが、
2番目に関しては、友達の頼みにはとことん応ずる、という中国流の方も良い感じがする。
日本の方が友達が打ち解けていないような感じもする。
このように文化や価値観の違いが感じられるのも、外国人に日本語を教えるメリットで、
まさに異文化に触れたい、というのも、このボランティア活動に参加している動機の一つだ。
さらに価値観の違いに関して、理解を深めていきたいと思う。