2017年11月12日(日)

今日は秋晴れの雲ひとつない良い天気だった。

 

今日は、母の看病の為、帰省した。

母親はもともと認知症を発症して、老人介護施設に入っていたが、

最近になって 体調が悪くなり、何ものどを通らなくなり、この数日は水も飲めなくなってしまった。

そこで、急遽帰ることになった。

1ヶ月前に会ったときには、体調が少し悪いと言うことで、ベッドに寝ていたが、

これほど悪くなるとは思わなかった。

 

昨日は、朝8時前に家から車で出て、高速道路を通って田舎まで約3時間半。

少し涼しかったが、雲ひとつない良い天気で、高速道路から見える途中の山々は、

少し紅葉が見られ、本当に綺麗だった。

車から外を見ていた家内も、なんでこんな綺麗なんだろうという話をしていた。

 

途中でゆっくり休憩を取りながら、12時前には実家に着いた。

実家では兄が我々の到着を待っており、兄の夫婦と我々一緒に近くの食堂に行って、

最近の状況を聞きながら、昼食をとった。

 

その後、母親のいる特別養護老人ホームへ向かった。

このホームは、比較的大きくて、約200人の方が入居されているが、

介護される方も本当に親切で、いつ行っても気持ちよく挨拶してくださる。

母の部屋に入ると、母はベッドに寝たきりで、大きく息をしてるのが見えた。

 

丸一ヶ月ちょっと前に来た時には、まだふっくらしていた頬も、

最近は何も食べられないせいか、ずいぶんこけてしまい、

声をかけても目を少し開く時がある程度で、特に何も反応は見られなかった。

ただ、施設の方が病室の壁にいろいろな写真を貼ってくれており、

いずれも、母がふっくらとした顔でニコニコしている写真ばかりだった。

年を取ると、わずかなことで体調崩して、このように調子が悪くなってしまうのかと思うと

一瞬でも気を抜けないと思った。

しばらく横に寄り添って声をかけたりしていたが、

ときたま目を開ける以外は、寝ているのか起きてるのかわからない。

 

しばらくして、妻が一旦ホテルにチェックインしようかと言うので、母に再度挨拶をした。

母は、こちらをじっと見て何か口をモゴモゴしていた。

妻の話では ありがとうと言ってるんではないかと言っていた。

 

もう食べ物も喉を通らず、水も飲めない状態なので、この先どうなるのか。

なんとか安らかに看取ってあげることができればと思う。

この施設は、自活できない人が入居し、通常は亡くなるまでこの施設にいる。

従って、この施設で働く人たちは、入居者が元気な時から、最後を看取るところまで世話をしている。

私から見ると、この施設で働いている若い人たちは、

いやな顔一つせずに、ニコニコしながら、しっかりと介護をしてくれている。

この人たちは、みんなどんな気持ちでやってるのだろうか。

 

母もこの施設に入居して良かったと思う。本当にありがたいと思う。

私も歳をとって体が動かなくなったら 10こんな施設に入って入れればなという風に思った。

 

ここ数日は、夜の間、義姉が母の部屋に泊まり込んで見守っているとのことで、

直ぐにでも代わりたかったが、旅行の疲れがあるのではないか、とのことで、

今日も義姉が泊まってくれることになり、後ろ髪を引かれる気持ちでホテルに戻った。